「いやー難しい題材を選んでしまった。」が本音です。401(k)制度は、内容が深く、簡単には説明できません。しかしあえて、知っている範囲で説明を試みます。
*給料から自動的に天引きされる制度であり、会社によってはマッチングや、プロフィット・シェアリングという形で、補てんもしてくれる
つまり難しい言葉で言いますと確定拠出年金です。もうひとつの大きな利点が401(k)にはございます。それは、給料から天引きされる部分には所得税がかからないという点です。もし読者の実効税率が30%としますと、普通に一年で$10000を貯めたいと思ったら、給料で$14000程度貯めないといけません。なぜなら30%は所得税でもっていかれるからです。でも401(k)だとこの所得税が天引き時点では課税されません。(引き出すときに課税されますよ。)丸々$10000あれば、それが全額貯蓄に廻せるわけです。
この非課税であるというメリットで大きな差が出ます。そして、会社である程度補てんしてくれたら、さらに増えます。アメリカで一番手っ取り早い退職のために資金の貯め方と言っても間違いではないでしょう。
*自分で投資のタイプを選べます 天引きされたあとはMutual Fundに投資されるのが主なのですが、Mutual Fundと言っても多種あります。多くのファンドのなかから自分の退職プランに合わせて、選ぶことができます。私は、昔は仕事柄、国際的なファンドで運用しておりましたが、今は一番リスクのないボンド(債券)中心に変えました。仕事が忙しくて、とても上がったり、下がったりするのを見ている暇がないからです。個人の好みで投資のタイプを選べます。
注意しないといけないのは、あまりに偏った投資をしないことだと思います。昔エンロンの社員が自社株がたくさん詰まった401(k)で大損をしました。
*会社の社員への教育責任もあり この点は管理する会社側の負担ですね。会社に管理コストが発生します。
*税務面での注意点 いくつかあると思いますが、例えば会社を移られたときには、前の会社の401(k)を他に移さないといけない。これをRolloverと言います。日本に帰国される際の扱いも複雑です。また所得税は401(k)を取り崩すときにかかりますので、その時の税率も考えた方が良いです。つまりいつ頃退職するかですね。詳しくは弊社にも専門家がおりますのでお問合せくださいませ。
まだまだ説明されていない部分が山ほどあるのですが、私が説明できるのはこのくらいです。ぜひ、皆さまご意見・ご質問がありましたら、いつでもお気軽にご連絡してくださいませ。