マイナンバーがないと自分の米国口座に送金できない?
海外居住者の新たな悩みとは
マイナンバー制度が日本にできて3年ですが、最近アメリカの自分の口座に日本の口座から送金できないで大変困っているという話をよく聞きます。またアメリカの口座から日本の口座に送金できないという話も聞きます。今回はこの問題についてご説明します。
マイナンバーがないと海外送金ができない銀行が急増しています。みなさんのお使いの銀行はいかがでしょうか?
セブン銀行、みずほ銀行、ソニー銀行、新生銀行などはマイナンバーを登録しないと海外送金できないようです。
しかしまだ銀行によっては非居住者口座をマイナンバーなしで開設してくれるところもあるようです。国際化に投資をしていて、海外支店がある銀行などはまだ送金してくれるのではと思います。また、口座を閉めることになれば、それだけ銀行の資産が減るわけですから、銀行にとってはマイナスですよね。
しかし、長期的なトレンドを考えるとやはりマイナンバーがなしで海外送金はより一層難しくなるようです。もしかしたら不可能になる可能性もあると思います。
このトレンドの要因としては、身元のしっかりわからない人のお金の送金は扱わないという考え方なのだと思います。テロ対策なんでしょう。
ネットで見ますと、この問題を解決するためには、日本に帰られたさいに住民票を取得してマイナンバーを取得することのようです。住民票がないとマイナンバーが取得できないからです。住民を取得して、カードを受け取るまでは1ケ月くらいかかると聞きました。ネットでは1ヶ月滞在して、カードを受け取ると書いてありましたが、そんなに長く滞在できる人はいないと思います。特に駐在している方は無理ですね。
また、カードを受け取ったそのままにしておくと住民税がかかってしまいますし、米国に戻る時には転出届けを出して、住民票を抜かないといけません。そしてマイナンバーを無効にするのだそうです。ただし一生同じ番号を使うようです。
(注:通知のカードを受け取る前に海外転出届けを出してしまうと、手続きがストップしてしまう可能性もあるそうです。)
もうひとつ。住民登録をされた際に有料(300円)で住民票を発行してもらうとそこにマイナンバーが付いているそうです。これはその場でわかるそうですので、待つ必要はないとのことです。このポイントが書いてあったネットの記事は一つだけでしたので、真偽は皆さまが確かめてくださいませ。
別の方法としましては、まだ送金がマイナンバーなしでできる間に、米国の自分の口座に全額移してしまうことでしょう。為替リスクはありますが、アメリカにお住まいであればSS番号があるわけですから、アメリカ国内での銀行口座は開設できます。日本での資金をゼロにするわけです。
皆様、2018年はマイナンバー制度はまだまだ移行期にあることをお忘れなく。だんだん海外在住者に対する制度が、銀行などで変わってくると思います。ぜひご帰国の際はご自身がお使いの銀行に現行の制度を確かめられて、将来の移行の方向性をも確認されつつアクションを取られてください。
ご参考までに新生銀行のネットでの説明文を一部を転記させていただきました。https://www.shinseibank.com/mynumber/remittance.html
「個人番号(マイナンバー)
2016年1月から、社会保障、税、災害対策の行政手続に個人番号(マイナンバー)が必要となりました。これに伴い、税分野での所定のお手続きにつきまして個人番号(マイナンバー)のお届出をお願いすることとなります。
銀行取引においては、個人のお客さまの場合、インターナショナルキャッシュサービスのご利用、投資信託などの証券取引全般、マル優などの非課税制度のご利用、海外送金を行う際などに、個人番号(マイナンバー)のお届出をお願いしております。。。。」