永住権者マニュアル
今回は帰国される方が401(k)やIRAを持たれている場合に、帰国前にやらないといけないことを説明します。
投資会社の方針確認
3点必ず確認してください。端的に書きますと以下のポイントです。
- 帰国して永住権を放棄する予定だが、そうすると米国の非居住者になる。あなたのところでは引き続き私のアカウントを維持してくれますか?
- 維持してくれるのだったら日本からどうコントロールできるんですか? 投資の指示ができるんですか?
- W-8BENを提出して、源泉は0でお願いしますが、それに従って源泉しないで送っていただけますか?
以上です。この質問の背景は多くの投資会社が非居住者であると口座を維持してくれません。たとえしてくれても投資活動に制限がかかります。(ただ貯金しておくだけなら良いなど)最後にW-8BENで日米租税条約を利用して源泉は必要ないことを連絡しても、投資会社の方針で30%の源泉を一律かけてくる投資会社があります。
この3点をしっかり確認できれば帰国前のあなたにもいろいろなオプションがございます。
そのオプションの中には自分の希望する形態の投資会社のIRAにロールオーバーするですね。
W-8BENの提出
このフォームを提出するということは、米国の非居住者になることを宣言することです。非居住者のくせに、居住者のふりをする、つまりこのフォームを提出しないとどうなるのでしょうか?
結論は良いことはありません。
年初になると昨年度の利子や配当の金額が1099-Intであったり1099-Divが住所に送られてきます。さらに同じフォームがIRSに送られております。つまりIRSはあなたがアメリカで引き続き課税所得があり、税務申告の義務につながる活動を行っていると認識しますのです。
これは将来禍根を残します。
最後に
さてみなさま、ぜひこれらの準備を少なくとも帰国の一年前くらいから行ってください。CDHでは税務面での永住権者の方の帰国準備をお手伝いをし、アドバイスも差し上げます。アドバイスを差し上げる際に費用をお支払いいただくことがございます。
この記事はルールを要約してわかりやすく記述してあります。個別の事例に当たられる場合は必ず専門家に相談されてください。なお記事に関するご意見、ご質問は以下までお気軽にお寄せください。藤本光
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