FBAR問題・原因分析

クロスボーダーライフをサポートする 今回は、海外金融口座報告(FBAR)問題が起こりうる原因を3つに分け、それぞれのリスクの対処方法について説明します。FBAR問題が起きた場合は、罰金、追徴の税金、プロフェッショナルに支払いを行うコストなど代償が大きくなる傾向にあります。未然にこのような問題を防ぐための確認項目を、いままでの経験にもとづき、説明したいと思います。 金額の確定リスク 網羅性と正確性のリスクの対処法は以下の通りです。網羅性とは、すべての報告すべき口座を報告し、正確な金額で報告するです。 配偶者、扶養家族の口座を忘れない...

IRSからの最新情報

IRA & Roth IRA・2021年度個人退職年金の拠出は4月18日まで <IR-2022-52より抜粋> IRAは、従業員と自営業者が退職のためにお金を蓄えることを可能にし、税制上の優遇措置をとることができる個人貯蓄プランです。 2021年の拠出は、4月18日の確定申告書の提出期限まで、従来のIRAまたはRoth IRAに行うことができますが、金融機関には2021年度分であることを指示する必要があります。...

永住権者の日本居住と二重課税

クロスボーダーライフをサポートする 米国永住権を持つ人が、日本に居住し仕事をし、ある年に米国出張があった場合に思いもかけず米国で課税されてしまう。その仕組みの基本をご説明したいと思います。そしてその防ぐ方法も提案します。 日本にずっと滞在して、労務所得を得る場合 米国永住権者が、一年間を通して日本に滞在して所得を得る場合は、日本と米国から同一の所得に対して課税されます。しかし課税されても、米国の税務申告書では、二つの手法のどちらを使い、米国の連邦税がかからない、つまり税金ゼロで終わるケースが多いと思います。...

各国の税務当局間における金融口座の自動情報交換について

自身が保有している日本の金融口座についてIRSがどのようにしてその口座の存在を知るのだろうと考えたことはありますか?その疑問に対し、ひとつの回答となる「情報交換をめぐる国際的取組み」について説明します。 租税条約等に基づく情報交換 まずは、「租税条約に基づく情報交換」というものがあります。これは、納税者の取引などの税に関する情報を二国間の税務当局間で互いに提供する仕組みです。この情報交換には、3つのタイプがあります。 要請に基づく情報交換 自発的情報交換 自動的情報交換 1 要請に基づく情報交換...