コロナウイルスの感染拡大における会計上の留意点-有形固定資産の減損会計

コロナウイルスの感染拡大は世界中のビジネスや経済に多大な影響を与えております。本稿では、多額の有形固定資産を抱える製造業における重要な会計上の留意点となる、減損会計について解説いたします。   有形固定資産の減損 コロナウイルスの感染拡大によってビジネスが大きく影響を受けている企業では、有形固定資産にかかる減損損失の認識が必要かどうか考慮する必要が生じます。有形固定資産の減損テストは以下3つのステップにより行います。 ステップ1.兆候の判定 資産または資産グループの市場価格に著しい下落がある...

コロナウイルスの感染拡大における会計上の留意点-売掛金と棚卸資産

コロナウイルスの感染拡大における会計上の留意点-売掛金と棚卸資産 7/28/2020 コロナウイルスの感染拡大は世界中のビジネスや経済に多大な影響を与えております。この影響が今後いつまで継続するか不透明である中、本稿では多くの企業における会計上の留意点となる、売掛金及び棚卸資産に与える影響について説明いたします。 売掛金の回収可能性...

新リース会計

現在米国では米国財務会計基準審議会(FASB)が発表した新しいリース会計が話題となっていうます。新しいリース会計は非上場企業は2019年12月15日以降に開始する事業年度より強制適用となっていましたが今年7月に入って新たな発表があり、新リース会計の強制適用は2020年12月15日からとなりました。よって暦年決算の場合は2021年開始事業年度より適用となります(早期適用も可能)。先延ばしになったとは言え2年後には新しいリース会計を導入する必要がありますので早めの準備が必要です。では、この新しいリース基準はどのように会社の財務諸表に影響を...

税効果会計とは?

税効果会計(Deferred Tax)って聞いたことがあるけれど、今期の税金費用と何が違うのだろう? 会計士が税効果計算をしていて税効果会計の調整によって負債が増えたと説明されたけど、な ぜ負債が増えたのかわからない、というようなことはありませんでしょうか?今回は税効果会 計ついて説明したいと思います。 税効果会計とは? 税効果会計とは会計上と税法上の差異を調整し、税金費用を適切に期間配分するものです。会 計上と税法上では取り扱いが異なる項目があります。例えば、固定資産の減価償却は会計上で...

リース会計について知っておくべき重要事項

リースはすべて経費で処理できず固定資産として計上すべきリースはご存知でしょうか?また、どのようなリース契約内容の場合に固定資産として記帳することになるのでしょうか?今回は経費として記帳できるリースと固定資産として記帳しなければならないリースにして説明したいと思います。 リース種類 リースには二つのタイプに分かれています。 キャピタル·リース:下記4つの条件のうち、一つでも該当すると固定資産として計上することが求められます。 リース物件の所有権がリース期間終了時に借手に移転する条項がある 割安購入選択権がついている...