クロスボーダーライフをサポートする アメリアで生活していて、小さい子供さんがいるご両親、シングルペアレントの方を意識してこの記事を書きました。アメリカでは遺言(ゆいごん)―英語で“Will”を備えておくことが大変重要です。 事故等で、ご両親が亡くならないとは限りません。以前ですが、アリゾナのほうの自動車事故で日本人家族が旅行中の事故で、子供だけが生き残ったというケースがあったと思います。シングルペアレントの場合は、事故だけでなく、突然の病気も考えないといけません。不慮の事態は起きてからでは、遅いのです。...
IRSの監査を受けやすいタックスリターンとは?
IRSの監査は、多くの人にとって深刻なストレスとなる可能性があります。IRSがあなたの申告書を監査対象として選ぶ可能性が高まるとしたら、それはどのような申告書なのでしょうか?監査対象の可能性が高まる19項目を取り上げている興味深い記事をご紹介します。ご自分に当てはまる項目がある場合、申告書提出前に入力情報に誤りがないか、しっかりと確認して正確な税務申告書を提出してください。 1.監査対象の可能性が高まる19のレッドフラッグ まずは19項目をご紹介します。 「19 IRS Red Flags: What Are Your...
GC放棄と帰国時の注意:年金受給
日本への帰国を控えてソーシャルセキュリティ、401(k)やIRA、そして保険年金等の課税方法について心配されている方もいらっしゃると思います。米国居住者として受給するか、米国非居住者で日本の居住者として受給するかによって税金が大きく変わります。 <米国居住者として受給する場合> 1.ソーシャルセキュリティ...
法人税申告書に重要な日―C Corporation
法人税申告書の作成を会計事務所に依頼していると、だいたい四半期ごとくらいに「納税してくださいね。」という連絡が来るのではないでしょうか。 会計事務所が言う金額を言われる期日までに納税しているが、いったい自分は何を支払っているんだろうと疑問に思いながらも言われたことを言われた通りにやっている方も多いのではないかと思います。 日系企業のお客様に多い法人タイプのC Corporationの法人税の納税と申告について説明いたします。 連邦税のタイムライン 法人税申告・納税で重要な期日が年に5回あります。...
親の金融口座に自分の名義を簡単に入れるな
クロスボーダーライフをサポートする 父親でも母親でも、米国に銀行口座や投資口座などの金融口座をお持ちの場合があると思います。誰でも齢を取りますので、読者の方が親に自分を口座の共同名義人にさせてくれとお願いすることは、あるいは、そのように親が考えることは往々にしてあります。特に親がその米国口座を子供に相続してもらいたい場合は、この傾向はさらに強くなります。この記事ではそのリスクについて、説明したいと思います。...
永住権放棄―3のチェックポイント
クロスボーダーライフをサポートする 永住権放棄に関して、絶対に知ってもらいたい3の知識を今回の記事で紹介し、簡単な説明を加えました。 米国に残す金融口座の帰国前のチェック 米国に銀行口座や投資口座を残す場合は、永住権放棄後も口座を維持できるのか、口座から引き出した際に、その金額を日本の金融口座まで送金してくれるのか、最後に日本から口座のリモートでのコントロールが可能かを、しっかり確認してください。...
米国最高裁の判決は、FBAR罰金272万ドルではなく5万ドル
日本の銀行口座や証券口座などの残高を米国税務申告時に報告する、通称FBARという申告書に関連する取り締まりは厳しく、正しく申告されていない場合のペナルティも非常に厳しいです。このブログでも過去に2回取り上げたBittnerのケース、最高裁での判決が下されました。このケースは、もともとテキサス州地裁でFBAR罰金5万ドルという判決が出たのですが、その後、テキサス州を管轄する第5巡回控訴裁では罰金272万ドルと言い渡され、それが最高裁へ行き、下された判決は、罰金5万ドル。つまり、FBARのペナルティは保有している金融口座数ではなく、申告漏...
US Taxと日本の親からのサポート
クロスボーダーライフをサポートする 私もそうでした。日本に住む親からの金銭的サポートを受けたのです。もうアメリカに40年近く住んでいますので、自分の経験とUS TAXの両面から考えて、日本の親から受けるサポートについて、5つのアドバイスを差し上げます。 親と共同で不動産を所有しない Jointの保有や、Tenancy in...
クロスボーダー人がマイナンバーカードを持つ日
日本政府は海外に住む日本人のマイナンバーカード(通称「マイナカード」)を日本の在外公館で交付・更新できるようにし、マイナカードを失効せずに持ち続けられる法改正を2024年5月までに施行するのに合わせ、在留邦人の多い都市から順次体制を整える、というニュースは、クロスボーダー人にとっては関心のあるトピックだと思います。そして、ちょうどこの記事を書いている前日の2023年3月29日、デジタル庁により「マイナンバー制度及び国と地方のデジタル基盤 抜本改善ワーキンググループ」が開催されました。 マイナカードと健康保険証、運転免許証の一体化...
日米租税条約:2つの183日ルール
グリーンカードをお持ちで米国法人に勤務されていた方が帰国されて日本法人に勤務しグリーンカードを放棄される方もいらっしゃるかと思います。しかし、もしかするとその方が米国支社に出張される機会が出来るかもしれません。日本からの出張者が一年間の半分以上、183日以上米国に滞在した場合居住者として米国で課税されることをご存じの方もいらっしゃると思います。しかしこの183日ルールが実は二つあることをご存じでしょうか。 <米国税法上の実質滞在テスト>...
自然災害被災者特別ルール
自然災害被災者特別ルール 広いアメリカでは色々な地域で災害が起こります。 カリフォルニア州では、この冬から始まった嵐が、まだまだ続いています。 4月18日は税務申告期日でありますが、被害にあわれた方にとっては、税務申告どころではなく、身の安全、一日も早い復興が優先だと思います。 IRSでは、このような大型災害の被災者の方を対象に、特別ルールを設けています。 特別ルール 被害発生日から新期日までの間におこる税務申告期日の自動延長 被害発生日から新期日までの間におこる予定納税等の納税期日の自動延長...
日本の居住者が米国不動産を購入、賃貸活動をする際のTax
クロスボーダーライフをサポートする 日本の居住者で米国のソーシャルセキュリティ番号がない人が、米国の一戸建て住宅賃貸などの不動産投資を行う際の税務上の選択肢と注意点について、簡単にまとめました。 個人で所有の場合 まずITINと呼ばれる納税者番号をIRSから取得しないといけません。コロナで1年以上かかつていた期間がやっと最近(2023年4月)になり、少しづつ短くなってきたようです。しかし手続きとしてはまだまだ煩雑で、取得に時間がかかることを忘れてはいけません。...
永住権放棄の年は、個別控除の準備を怠らない!
セールスタックスとGoodwil Storeで損金確保 クロスボーダーライフをサポートする 永住権放棄の年は、通常、標準控除(Standard Deduction)が使えません。そのため税務申告時に課税されて、驚かれる方も多いのです。もしあなたが永住権の放棄を予定しているのでしたら、この記事を読んで、個別控除を確保しておいて税務申告時のサプライズをなくしましょう。 永住権放棄の年は、Dual...
帰国と401(k)―永住権者
クロスボーダーライフをサポートする 永住権者の帰国時の401(k)の取り扱いのステップについて説明します。 最初に金融機関に以下を確認しましょう。 帰国しても口座の維持は可能か? GC放棄でも口座の維持可能か? 日本に送金してくれるか? 送金方法はー電子送金・小切手? 日本からの引き出し手続き方法 海外から本人認証の方法 帰国前にこれらの点を確認ができたら、あなたのアクションプランはだんだん固まってくるはずです。 さて、イラストに出ているように、永住権保有期間が8年を満たない方は、米国税務上でLong term resident...
帰国後の米国での投資所得の確定申告はどうしたらいいの?
最近、いずれ日本に帰任される駐在員の方でも米国で投資される方が増えていると感じます。日本の証券口座は海外赴任後は投資できないことや、日本に比べ、米国の証券口座の方が種類が豊富で手数料もお手頃だというのが主な理由のようです。赴任中は米国で確定申告をし、投資所得を申告しますが、帰任後はどうしたらよいのでしょうか。 まず、帰任前にして頂きたいのが、Form W-8BEN: Certificate of Foreign Status of Beneficial Owner for United States Tax Withholding...
死んでも納税申告が必要
申告要件のある人が亡くなった場合、その故人の配偶者または代理人は、故人のために最終的な確定申告書を提出する必要があります。その最終申告書には申告者がなくなったことを明記しなければなりません。提出の際は死亡診断書またはその他の死亡証明書のコピーを添付する必要はありません。 通常、確定申告書を提出する代理人は本人の遺言で指名されるか、裁判所によって任命されます。 しかし生存している配偶者または任命された代理人がいない場合、個人の代理人が最終申告書を提出し、Form 1310という死亡した納税者による払い戻しを請求する声明を添付します。...
クロスボーダー人が住所変更したら金融機関にも自動反映
出典:デジタル庁 先日の記事で取り上げた「クロスボーダー人がマイナンバーカードを持つ日≒2024年5月」。このための環境整備ともいえるマイナンバーカードの普及促進がさらに一歩進みました。 『マイナンバーカードの住所情報を変更すれば、その情報が金融機関などにも渡り、一括反映するサービス』。 これが2023年5月16日に始まります。河野太郎デジタル相が2023年4月25日の会見で発表しました。2023年5月16日といえば、この記事が発行されるころにはもう反映開始というスピードです。 今回の新しい情報...
絶対に知らないと損する
帰国時の米国不動産処分の税務知識 クロスボーダーライフをサポートする 米国不動産で絶対に知っておいてもらいたい税務知識を5つ選んでわかりやすく説明します。 特に帰国をお考えの方には必須の知識になると思います。 米国の生涯非課税枠の利用と不動産移譲 2023年の非課税枠は$12.92ミリオンと高額です。もし米国に残る子供などに不動産をギフトされたいのであれば、米国居住者(USDomicile)である期間に行えば、この枠を利用して無税で動かすことができます。日本に戻ってしまった場合は、日本の贈与税がかかってしまいます。...
アメリカで生まれ幼少の頃に日本へ戻った二重国籍者を指す「偶発的アメリカ人」とは
"偶発的アメリカ人"とは、米国で生まれたために米国市民権を持つが、米国でほとんど、あるいは全く過ごしたことがなく、自分自身を米国人とは思っていないかもしれない個人を指す言葉としてよく使われます。米国は、米国憲法修正第14条に記載されているように、jus soli(出生地主義)の原則に従っています。つまり、米国内で生まれたほぼすべての人は、両親の国籍や移民状況にかかわらず、出生時に自動的に米国籍を付与されるのです。 ...
本帰国時のチェックリスト(米国税務から)
クロスボーダーライフをサポートする ポイントだけ羅列して、チェックリストとして使ってもらえることを意識しました。各項目の説明については、ハンドブックをご覧いただくか、個別に弊社のRoadMapのオンラインセッションをご利用し、お聞きください。 帰国前のプランニング 居住用不動産―現在までのImprovementの記録を整理する(自宅の販売時のコストを上げる) 居住用不動産で譲渡益が出ると予想される場合は、一人$250kの非課税枠の使用要件を確認...