ご存知ですか、暗号資産(仮想通貨)の課税!! このところビットコインに関して大手ステラ最高経営責任者の言動で暗号資産価値が大きく上下動しました。そこに米財務省は20日、税制改革案には1万ドル以上の暗号資産の送金はIRSへの報告義務があると発表しました。この原稿を書いている時点では4万ドル近辺で推移していますが、読者の方の中にも踊らされて損をした方がいらっしゃるかと思います。...
ご存知ですか、日本の贈与税の課税財産の範囲!!
ご存知ですか、日本の贈与税の課税財産の範囲!! 日本在住のご両親から日本にある現金や株式・家屋等を米国居住者が受贈した場合、日本で贈与税の申告をしなければなりません。日本の贈与に於ける年間基礎控除額は110万円です。...
ここだけは押さえておきたい アメリカ合衆国内国歳入庁(IRS)
アメリカにコミットして腰を据えてアメリカでやっていこう!と決意する日本人がお世話になるお役所には色々ありますが、毎年必ず関わることになる政府機関というと、そんなに多くはありません。アメリカに来る前にはあれほどお世話になった移民局も一旦入国すれば関わる頻度は減りますし、運転免許証の更新も数年に一度のことです。しかし、IRS(Internal Revenue...
アメリカ大統領選が終了、その後
ジョー バイデン氏が46代の米国大統領に選ばれましたが(認めていない方々もいらっしゃいますが)公約が記載されているWebsiteでは$400,000以下の収入の個人に対して増税はしない代わりに、裕福な個人と企業から税金を取ると言っており、主な増税計画は以下の様です。 1, 法人税を28%に上げる 2, 法人に対しミニマム税15%を課す 3, 海外に所在する米国企業が上げた全ての収益に対し21%のミニマム税を課し、タックスヘブンの競争を終わりにする。 4,...
コロナ禍においてアメリカでビジネスをするということ
まだまだ猛威をふるっているコロナウィルス。昨年前半、各州が一斉にロックダウンを行い、一夜にしてニューノーマル、ウィズコロナの企業運営へシフトしなければいけなくなりました。 ニューノーマル、ウィズコロナの中、企業運営していくということは、どういうことなのか、色々なケースを見ながら税務の観点からご説明していこうと思います。 ケース1:在宅勤務...
月次及び決算チェックリスト
年度末決算は一年に一回しかないために年次決算に行わなければならない作業を忘れてしまいがちである、経理担当者が変わってしまったために月次や年次で具体的にどのような作業を行っていたのか分からない、というようなことはありませんか?今回は月次及び年次決算作業をスムーズに行うためのチェックリストについてお話させていただきます。 月次及び決算チェックリストを作成するメリット...
不正とは?
不正とは? ニュースで不正によって粉飾決算が発覚した、従業員が不正を行ったため解雇された、等聞かれたことがあるかと思います。では具体的に財務諸表に影響を与える「不正」とはどのようなものなのか説明させていただきます。 二つのタイプの不正 会計上の不正には二つのタイプがあるとされています。 資産の盗難 こちらは文字通り資産が盗まれる不正です。盗まれやすい資産としては現金、在庫、固定資産が挙げられます。...
予定納税ってなに?自分には関係ある?
アメリカの個人納税者は、源泉徴収(withdrawing tax payments)または予定納税(estimated tax...
会計におけるリースの取り扱い:Accounting Standards Codification (ASC) 842
リースの会計基準改定はこれまで何度も延期となっておりましたが、新リース基準の施行日が迫ってきています。非上場企業は2021年12月15日以降に始まる会計年度、2022年12月15日以降に始まる会計年度の中間期間に対して新リース会計基準を適用する必要があります。なお早期適用も可能となっています。 主なリース基準の変更点は以下となります。 ほぼ全てのリース取引が貸借対照表に計上されることとなります。具体的には、オペレーティングリースおよびキャピタルリースの両方について、リース資産と負債を計上します。...
日米における居住者・非居住者の違いとその課税対象
米国では個人が確定申告をする義務があります。その際の申告身分より課税対象となる所得や控除可能な項目が異なります。 米国市民以外の人が米国居住者であるか非居住者であるかの判断は、グリーンカードテストか実質的滞在テストによって決定されます。グリーンカードを所持していれば、全世界中どこにいても米国居住者となります。実質滞在テストでは、申告対象年度に31日以上滞在し、当該課税年度を含む3年間の滞在合計(当該年度の滞在日数+前年度滞在日数の1/3+前々年度の滞在日数の1/6)が183日を超える場合は居住者と見做されます。
オペレーティングリース基準の改定
米国財務会計基準審議会において定められた会計基準書842号: オペレーティングリース概要 主な変更点: 現在オペレーティングリースはすべてリース料として費用計上することができることになっています。新基準では分類上は引き続き「オペレーティングリース」と呼ばれますが、貸借対照表上では、リース資産と負債として認識しなければなりません。オペレーティングリースとしてリースを費用計上していた会社 はリース会計の変更により大きな影響を受けることになります。 財務諸表への影響:...
S-Corpの選択をする前に絶対に知っていないといけないポイント
クロスボーダーライフをサポートする このイラストのように、S コーポレーションのオーナーに支払う給料以外の利益には雇用税がかかりません。この部分は確かにLLCなどと比べると節税になります。そこで「Sコーポレーションにしたほうが税務上有利ですよ。LLCでもS Corpとして税金が課せられる選択ができるんです。」という言葉に乗せられて、簡単にSコーポレーションの選択をしないでくださいという記事を書いてみました。 私の経験から下記のようなデメリットがSコーポレーションにはあると思います。 費用がかかり、理解が難しい...
日米租税条約―源泉税率(配当、利子、譲渡益)
クロスボーダーライフをサポートする 日米租税条約を理解する。これは大変困難なことです。しかし、読者の皆さんには絶体に知っておいてもらいたい点を簡潔に説明する。それがこの文章の目的です。 日米租税条約は2003年11月6日に二重課税の回避および脱税の防止が目的で締結されました。[i] この条約が皆様の日常にどのように影響を与えるのかについて配当、利子、譲渡益(キャピタルゲイン)について説明します。対象は、主に日本にお住まいの、あるいは日本にお住まいになる予定の人になります。つまり米国の非居住者ですね。 配当...
Accounting for Leases: 米国財務会計基準審議会において定められた会計基準書842号: ASC 842におけるファイナンスリース
主な変更点: 会計基準書842号ではキャピタルリースは「ファイナンスリース」という名前に変更になります。さらに、リースの分類における基準少し変わり、経営者の判断が必要になる場合もあります。また下記の要件を一つでも満たせばファイナンスリースとなります: 所有権がリース期間終了時に移転する 資産はリース期間後、会社が所有する リースには、合理的な金額で行われる購入オプションがある キャピタルリースでは格安でリース資産を購入することができる権利を持っている必要がありましたがこれが変更になり、「格安」である必要はなくなりました。...
自分の州の税率構造を調べてみよう
個人所得課税の税率構造の国際比較 Source:財務省 https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/income/b02.htm (2021年1月現在) 1.アメリカの租税というと・・・?...
移転価格税制:コカ・コーラ VS Internal Revenue Service (IRS)
今回はIRSが勝ち! コカ・コーラとIRS が移転価格について税務裁判で戦っていたのはご存知ですか?少し前になりますが、昨年11月に税務裁判所はIRSの主張を認める裁定を下しました。 背景:...
GILTI(米国外軽課税無形資産所得) とFDII(外国稼得無形資産所得
GILTIの合算課税制度とはトランプ前大統領時代に米国税制改正 (The Tax Cut and Jobs Act) の一部として米国財務省が2018年度から始まる課税期間の最終日を含む米国法人の課税期間から適用されるように制定したものです。これは国外にある子会社が留保利益をため込む傾向にあるため、配当等の支払いによる親会社への資金還流を待たずに、利益を上げた時点で米国からの課税が行われる制度です。これがいろいろなところで影響を与えています。 GILTI概要 Global Intangible Low-Taxed...
配偶者が無茶苦茶な時の税金救済策―Innocent Spouse Relief Form
クロスボーダーライフをサポートする 無実の配偶者の救済のためのフォームがIRSにはあります。今回の記事ではこのフォームについて説明したいと思います。[i] 内容については、IRSのFormのInstructionのページを参考にしました。 夫婦合算申告 この制度を理解するために必須な知識があります。それは米国の夫婦合算申告制度です。英語で、Married Filing Jointly...
日本とアメリカ、どちらが税金が安いんだろう?
クロスボーダーライフをサポートする こちらの表は、財務省の「所得税など(個人所得課税)に関する資料」というページに出ているひとつのチャートです。[i] 州税や、地方税まで考慮した、全体像として所得税を国際比較をしようと財務省が試みている大胆なチャートだと思います。このページ自体も多数の資料が出ている大変興味深いです。興味がある人はさらに研究してみてください。...
日本のiDeCo(個人の確定拠出年金)海外からの参加可能に
クロスボーダーライフをサポートする 2022年5月から、海外居住者でも国民年金に任意加入していれば、日本のiDeCoに加入ができることになりました。[i] iDeCoとは米国の制度で言いますとTraditional IRAに似た制度です。今回は、この制度を米国居住者が利用した場合について考えてみましょう。 iDeCo...