クロスボーダーライフをサポートする 前回RSU(譲渡制限株式ユニット)と出国税について説明しました。このRSUに必ずというくらい付帯される選択肢が、セクション83(b)です。今回は、この83(b)について説明し、最後に出国税との関連を説明します。...
日本の親会社から出る確定給付年金と米国出国税
クロスボーダーライフをサポートする もし読者の皆様が永住権の放棄や、米国市民権の放棄時にCovered Expatriateになってしまった場合に、日本の親会社から受け取っている、あるいは将来受け取られる確定給付年金はどのように課税されるのでしょうか? 今回は、このポイントについて説明したいと思います。...
日米の税収を比べてみました
IRS.govから入手できるIRS Financial Report IR-2021-220より 内国歳入庁は11月10日、IRS.govで財務報告を発表しました。この新しいレポートは、米国の人々にIRSの財務活動とその財務管理コミュニティの成果の包括的な概要を提供しています。 IRSは2021会計年度に269百万件の申告書を処理し、4. 1兆ドルを超える税収を獲得しました。単純に100円で換算とすると410兆円となります。更にEIP(Economic Impact Payments:...
販売業務に関する内部統制について
販売業務とは、企業が商品やサービスを顧客に提供することで、売上を計上し、代金を回収するという業務です。販売というと商品を販売するまでと考えがちかもしれませんが、売掛金を回収することができて初めて販売業務が終わると考えていただくことが重要です。企業の収益の源泉は売上ですので販売業務は企業にとって中心となる業務です。販売業務は、大きく受注プロセスと与信管理プロセスの流れがあり、主に下記となります。 受注 商品の出荷 顧客への代金請求 代金回収 各プロセスにおける内部統制で重要な点とは下記となります。 受注プロセス...
アメリカを離れるときはReentry Permitの手続きを
Source : https://www.uscis.gov/sites/default/files/document/forms/i-131.pdf コロナがきっかけで日本に一時帰国をしたがそのままアメリカへ戻れなくなり、それ以来ずっと日本に居住している永住権保持者もいらっしゃるでしょう。中にはReentry Permit(再入国許可)を取得して帰った人もいれば、そうでない人もいるかもしれません。永住権保持者であっても、アメリカを長期留守にすると永住権失効のリスクが伴います。永住権保持者、別名A Lawful Permanent...
トラストを会社との対比で理解する
クロスボーダーライフをサポートする...
米国相続手続きを避ける方法
クロスボーダーライフをサポートする プロベートという言葉を聞かれたことある人もいるでしょう。プロベートとは、日本語で遺産検認作業と言います。今回は、このプロベートを避ける方法について説明します。参考にさせていただいた本は、酒井ひとみ弁護士が書かれた章ですが、本の題名は、「財産を減らさない分散管理のポイント100」財経詳報社です。わかりやすく書かれた名著だと思います。ぜひご購入してみてください。 プロベートがどうして大変なのか? 酒井先生は以下のようにまとめています。 時間がかかる 弁護士費用などの費用が高額化する...
永住権放棄時期を計画する
クロスボーダーライフをサポートする 永住権をいつ放棄されるかについて、今回は3つの側面から考えたいと思います。 永住権放棄のプロセス日 永住権の放棄は、I-407の書類に記入、署名、日付を付けて、自身のグリーンカードを同封して、日本から送付します。ここでやっかいなのが、いつ永住権を放棄したのを米国政府が認めてくれたのかが、米国政府の通知でしかわからない点です。以前のUSCISのWebsite[i]には、送付してから30日から60日と記載されていたのですが、現在は見当たりません。コロナの影響を受けているかもしれません。...
永住権放棄時の金融機関の選択方法
クロスボーダーライフをサポートする 日本にお帰りの際に、「どの金融機関の口座を残そうか?」、 あるいは「新しく口座を開いたおほうが良いのだろうか?」そんなことをお考えになる方も多いでしょう。 銀行口座や、年金関連の口座、そして自身の投資口座などの口座です。今回は、この点について、チェック項目と注意点という観点から考えてみました。チェック項目が3点、注意点を2点挙げてみます。...
アメリカの退職年金401(k)
IRSは小規模雇用者と自営業者向けに2つの新しいビデオシリーズを投稿しました。 そのビデオでは退職金プランの主な機能の概要を詳しく説明しています。今日はその中の一つ、401(k)プランのビデオを翻訳・抜粋してそれらの機能について取り上げてみます。...
支払い手続きについて (Bill.com)
アメリカは日本と違って小切手での支払いが主流ですので、支払いを小切手で行われている会社は多々あるかと思います。しかし、パンデミックが始ってから自宅勤務が増え、小切手を発行、署名をするためだけに週に1回はオフィスに行かなければならないため、できれば支払いも完全にリモートにできればいいのに、とお考えのことはございませんでしょうか?今回は支払いがすべてウェブで行うことできる”Bill.com”の機能と利点について紹介させていただきます。Bill.comはどこにいてもインターネットさえあれば支払い手続きと承認が可能ですので内部統制強化にもつな...
永住権放棄時の金融機関の選択方法
クロスボーダーライフをサポートする 日本にお帰りの際に、「どの金融機関の口座を残そうか?」、 あるいは「新しく口座を開いたおほうが良いのだろうか?」そんなことをお考えになる方も多いでしょう。 銀行口座や、年金関連の口座、そして自身の投資口座などの口座です。今回は、この点について、チェック項目と注意点という観点から考えてみました。チェック項目が3点、注意点を2点挙げてみます。...
永住権放棄時の税務申告形態に注意
クロスボーダーライフをサポートする 永住権を放棄の年は、ご夫婦で夫婦合算申告を使うことはできません。これは多くの人が知らない事実です。この点について、今回は解説します。 夫婦合算申告を米国ではMarried Filing...
日本に住む前に家族と話そう!生前贈与‐日本とアメリカ
生前贈与がダメになる」。2021年に発刊された日本の雑誌にこんなセンセーショナルな見出しがありました。チャンスはあと2回だけ!?とか、残り2週間!駆け込み贈与術!とか、“年110万円までは非課税”がなくなる!といった、いささか煽るようなキャッチコピーも見られました。新年が明け、その駆け込み2週間は終わってしまいましたが、実際にアクションを起こした読者もおられるかもしれません。起こさなかった人、初めて知った人、さて、今年2022年にしておくとよいことはあるのでしょうか? 1.生前贈与がダメになる。その心とは?...
永住権放棄時の米国資産選択
クロスボーダーライフをサポートする 日本に帰国して、永住権の放棄をするときに、「米国にどんな資産を残しておくべきなのか?」多くの方が持たれる疑問だと思います。今回はそんな疑問の解決に少しでも役立つ税務情報を選んで説明してみたいと思います。 普通の株式投資...
経費に関する不正について
会社がビジネスを行うに伴って出張や消耗品の購入、社内でのイベント等で従業員が費用を立て替えることが多々あるかと思います。このような経費は損益計算書の中でも重要な費用であり、もし経費の不正を見過ごしてしまうと不正者を社内にそのままとどまらせておくということになり、会社にとって大きな損失となってしまいます。今回は経費に関する不正とその対策について解説させていただきます。 経費に関する不正 経費に関して従業員が行うと考えられる不正は主に下記となります。...
自宅販売の免税制度
クロスボーダーライフをサポートする 自宅の販売の際に米国連邦税では、キャピタルゲインつまり譲渡益に対して、非課税制度があります。今回は、この制度について、要点を説明します。 金額 夫婦で$500,000までのゲインが免税になります。シングルの場合は、半額の$250,000までです。具体例を挙げると、コストが$500,000で、販売価格が$1,000,000の場合は、免税枠を全額の$500,000使えて、連邦税は無税になります。 条件 大きく条件が3つあります。...
2021年度の個人の確定申告で注意すべき4つのポイント
内国歳入庁は、1月24日から受付が始まる確定申告シーズンで、連邦所得税申告書を提出する際に留意すべきいくつかの重要な項目について納税者に注意を促しました。そしてパンデミック独特の課題に関する前例のない状況下で、遅延を回避しながら納税申告の処理と払い戻しの配達をスピードアップするのに役立つ5ポイントを挙げています。今日はそのIRS Financial Report IR-2022-16から皆様に関係のある4点を選び、抜粋して紹介させていただきます。 1.確定申告書の電子ファイルと銀行直接振込...
バックドアRoth IRAを理解する
クロスボーダーライフをサポートする Roth IRAは、リタイアされて、一定の条件(59歳半と5年間の口座維持)を満たせば引出し時に連邦税が無税になるというとても人気のあるリタイアメント口座です。ご自身が会社で401(k)に加入されていても、Rothは加入できます。(通常のIRAは、制限があります。)拠出の年齢制限はないし、RMDと呼ばれる強制引き出し年齢制度もありません。しかしネックになるのが、所得制限なのです。2021年度では以下の所得以上がある人はRoth IRAの拠出ができません。つまり所得が高すぎるとRoth...
聞いて損なし!会計事務所の上手な使い方
タックスシーズンの到来です。読者のみなさんのお宅にもW2や1099フォームなどが届いている頃でしょう。あなたはTurboTaxを使いますか、それともH&R BLOCKでしょうか?周りに尋ねてみると、高い確率でこの二つのどちらかが返答されると思います。それもそのはず、このふたつでマーケットシェアは90%となるのですから。 1.TurboTaxのシェアは7割、H&R BLOCKは2割...