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米国の2023年度のUnified Credit、つまり生涯遺産税・贈与税非課税枠は、$12.920,000です。この金額ですが、現在の法律では、2026年には、半額に減ると予定されております。法律では、TCJAというトランプ大統領の税制下で非課税枠が$10,000,000と決まり、インフレ率の影響で、現在$12,920,000に増額しています。2026年には、$5,000,000がインフレ率で調整を受けて、金額があがっているわけですが、現時点の枠と比較すると、かなりの減額が予想されています。

さて、米国の遺産税では、Portabilityという制度が認められています。夫婦の場合に一人の配偶者が先に亡くなり、自身の非課税枠を使用しなかった部分を、生き残った配偶者に移動させる、つまりPortableにすることができるのです。これは資産がある程度ある人にとってはとても有利な制度です。

もし、非課税枠が満額残って亡くなった場合は、生き残った配偶者は、2023年度の場合は、$25,840,000の非課税枠を持つことになります。遺産が一切ない場合は、満額残るわけですが、どんな人でも遺産の金額はありますので、未使用の枠部分を移動できるのです。

この非課税枠を移動するためには、Estate(遺産)のAdministrator(あるいはPersonal Representative)は、亡くなった方の遺産税の報告をしないといけません。使用するForm はForm 706です。死亡時から9ヶ月、延長が6ヶ月ですので、合計15ヶ月の間に申告をする必要があります。しかしこの期日から送れても死亡時から5年間の救済策はあるようです。

逆にこの移動の必要がなければ、遺産税の申告書の提出は必要ないわけです。

そして残された配偶者が死亡した際には、その残された配偶者の遺産税の報告書(Form 706)でDeceased Spousal Unused Exclusion (DSUE) の金額をLine 9b で足すことができるわけです。

Form 706をファイルすると有利なケースはこの他にもありますので、実際に配偶者がお亡くなりになった場合は、必ず専門家にご相談してください。

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