ビジネスを筋肉質に
永住権者のトクする税務知識
コロナ禍のまっただなかで在米のビジネスオーナーは、自らのぜい肉を意図的に徹底的に落として、引き締まった筋肉質のビジネスにしていかないと生き残れません。今回は、どのようにして筋肉質にするかのアイデアをいくつか挙げてみました。
I. 経費の削減
不必要な経費を徹底的に落とすことは、内部留保を高めて、粗利、営業利益を高めてくれます。結果的に現金が貯まり、不況に強い会社になります。以下見逃しやすい経費項目を挙げてみます:
a) Bank Charge
低金利のなかで、金融機関は必死に利益を上げようと、さまざまなチャージを顧客にかけています。まずは毎月のチャージが何で構成されているか理解します。つぎに別の金融機関に問い合わせて、見積もりを取ります。もし対面的なサービスが必要ないのであれば、オンラインの金融機関を思い切って試してみるのも良いアイデアかもしれません。人を使っていないだけ、コストが安いサービスになります。もちろん融通はあまり効きません。
b) Benefit Plan関連の費用
こちらも目に見えない体内脂肪のようなものです。投資会社に支払っている費用、ファイナンシャルアドバイザーに支払っている費用があるはずです。種類としては、投資されている資産に対する%として引かれている場合と、請求書が会社に来る場合があります。また投資のためのMutual Fundsもそれぞれのファンドで運用費用が違います。いくら費用が出ているかの事実を把握して、改善を目指しましょう。401(k)の投資会社を変更することも可能です。
c) Rent・Travel・Entertainment
コロナ禍が終了しても、いったん変わり始めたオンラインでのビジネス、テレワークの便利さは後戻りはできません。本当に今のオフィススペースが必要なのか? Rentは再度交渉して値下げができないのか? いままで使っていた旅費はオンライン会議などをすることで削減できないのか? そしてEntertainment 費用はどうなのか?検討してみましょう。
d) Tax Deduction
次のような項目も税金の控除になります。
- チャリティ活動にかかった交通費、駐車場代、マイレージ
- 遠隔地にある賃貸物件を見に行くときの交通費
- 医療費、医療保険費用など(一定のレベルを超えた場合)
積極的に会計士に何が引けるのかを確認して、まめに記録を取りましょう。税務申告のときに大きな違いが出ます。
e) Process Review
今こそ無駄なプロセスを改善すべきときです。必要のない手間、承認、ペーパーワーク、マニュアルのプロセス、これらをすべて見直して、聖域なき合理化に努めるべきです。そうしないと生き残れないという決意で行わないといけません。「筋肉質」に変えるー忘れないでください。
II. 売上を上げる
それぞれのビジネスでいろんな売り上げを上げる方法があると思いますが、私はトップである社長が率先して。活発な営業活動をするのと、創意工夫を毎日のように行い、常に新しい商品を開発する努力をすることが、ふたつの重要ポイントだと思います。
トップが現場に出て、大きく変わる顧客の現状把握をして、新たなニーズを把握して会社に戻り、リーダーシップを発揮して、新製品を開発し、売上をあげることこそが不況のときには必要だと思います。リーダーの力量が問われているのです。
CDHでは米国在住の個人の税務申告作成のサービスを行う傍ら、これらの人たちのさまざまな問題点、疑問点を解決、説明すべく日々努力しております。またこれらの人たちが抱える問題は日米の税法をはじめ、移民法、生命保険、リタイアメントのルールなど複雑、多岐にわたります。
この記事は複雑な税法や、複雑な規制をできるだけ簡単にポイントだけを理解してもらう目的でお伝えしています。したがって例外もたくさんあります。実際にアクションを取る場合は、必ず税務・法務などの専門家と相談をしてください。
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