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税制改革の先行き: 2025年に期限を迎えるTCJAの主要変更 – 個人税編

第一次トランプ政権下の2017年に成立した税制改革法(TCJA: Tax Cut and Jobs Act)は、個人および企業向けの税法に大きな変更をもたらしました。しかし、TCJAの多くの条項は2025年の申告を最後に期限が切れるため、納税者にとってはその後の税制が不透明な状況です。新たな共和党主導の議会の下で、税制改革案が議論される中、これらの条項の延長や修正が提案されています。今回は、2025年に期限が切れる主要な個人の条項についてお話しします。  ...

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国際結婚とアメリカの確定申告:合算申告の責任とリスク

国際結婚をしているカップルがアメリカで確定申告(タックスリターン)を行う際、特に合算申告(Married Filing Jointly)を選択する場合には慎重な判断が求められます。特に、日本とアメリカの税制度の違いにより、思いもしない状況になることがあります。 日本とアメリカの税制度のギャップ...

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2024 Tax return:確定申告書作成準備

今年もまた2024 年連邦所得税申告書の申告シーズンとなりました。事前に計画を立てて今から直ぐに準備をすすめることでストレスを軽減し、申告プロセスをよりスムーズに進めるようにしましょう。そうすると正確な申告書を提出でき、税金の還付を遅らせる遅延を回避することもできます。 IRS.gov/account でアカウント情報を作成 これにより連邦税アカウントに関する最新の情報に安全にアクセスし、既に提出した納税申告書の情報も確認できます。 調整後総所得など、最新の納税申告書の重要な詳細を表示可能...

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Home Office: 自宅事務所控除

控除の対象となるには、自宅の事業用エリアが定期的かつ排他的に使用されている必要があります 。 管理用途を含む主な事業所として 通常の事業の過程で顧客と会う場所として 納税者の個人住宅に付属していない独立した建物である場合は、事業に関連して   <例:雇用主への賃貸> 自宅の全部または一部が納税者の雇用主に賃貸されており、賃貸された住宅の部分が雇用主の従業員としてサービスを行うために使用されている場合、自宅オフィスは適格ホームオフィスではありません。 <定期的な使用>...

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Independent Contractors & Employee: 独立請負業者と従業員

Independent Contractors & Employee: 独立請負業者と従業員

従業員と独立請負業者では給与及び給与関係税の取り扱いが大きく異なります。そのためIRSは法人税の調査の際に独立請負業者への支払いについて調査することがあります。 その結果、税務上で独立請負業者として扱われる労働者の多くは、実際には従業員と見なされる場合が多いので注意が必要です。IRS が労働者を従業員として再分類した場合、雇用主は次の責任を負うことになります。 FICA 税など、労働者の給与から源泉徴収されるべき雇用税 FICA 税の雇用主負担分 連邦失業税 これらの税金を支払わず、(b)...

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F-1留学生の税務申告:収入ゼロでも必要な手続きとは?

F-1留学生の税務申告:収入ゼロでも必要な手続きとは?

新年のスタートにあたり、F-1ビザでアメリカに滞在している留学生の皆さんにとって重要な「税務申告」についてお知らせします。意外と知られていない事実として、収入の有無に関わらず、F-1ビザの留学生にはIRSに特定の書類を提出する義務があります。 1.所得がない場合でも必要なフォーム8843とは? F-1ビザでアメリカに留学をされている学生さんは、「収入がなければ税務申告は不要」と思われるかもしれませんが、たとえ日本の親からの仕送りや自費での留学、あるいは全く収入がない場合でも、Form 8843 (Statement for...

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棚卸の目的と方法とは?

12月決算の会社は12月に入り期末近くとなり、12月の終わりや1月初めに棚卸を行う会社も多いかと思います。そこで今回は棚卸の重要性についてお考えていただく良い時期かと思いますので、棚卸を行う目的、そして方法についてお話させていただきます。 棚卸の目的 棚卸とは会社や顧客先、店舗の施設内に保有している商品や原材料の数量や状態を調査することです。調査においては、工場や倉庫などに保管されている商品や原材料などを種類ごとに一つ一つ目視で確認します。...

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12月が勝負!初めてのタックスリターンで失敗しない準備方法

12月が勝負!初めてのタックスリターンで失敗しない準備方法

アメリカでワークビザでの就労、そして初めてのタックスリターン。慣れない環境で新しいルールに対応するのは大変です。周りに人に聞いて、見よう見まねで申告をしている方もいるかもしれません。しかし、税金の申告は慎重に行うべき手続きであり、正しい知識をもっておくことが安心につながります。この記事では、初めてのタックスリターンに向けて知っておくべきこと、そして注意点について解説します。 1.タックスリターンとは?基本の確認...

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Save for retirement now, get a tax credit later: 退職年金とクレジット

IRSは低所得および中所得の納税者に対し、退職のために今拠出して、2025 年およびそれ以降に税額控除を受けられる可能性があることを改めて通知しました。 The Retirement Savings Contributions Credit: Saver’s Credit(退職貯蓄拠出控除 :貯蓄控除とも呼ばれる) は、納税者がIRAや401(k) プラン、および同様の職場退職年金プログラムに自主的に拠出した最初の 2,000 ドル (夫婦合算申告の場合は 4,000 ドル)...

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Taxpayer Should be Cautious of Scammers Targeting Disaster Donations 災害寄付を狙う詐欺に注意

Taxpayer Should be Cautious of Scammers Targeting Disaster Donations 災害寄付を狙う詐欺に注意

詐欺師は自然災害やその他の悲劇的な出来事の際に、人々の寛大な心を利用して、偽の慈善団体を設立することがよくあります。寄付をする前に必ずTax Exempt Organization Search Tool(TEOSツール:慈善団体検索ツール)で団体が正当であることを確認してください。そして安全に寄付をするために、必ず下記の項目をチェックしてください。 (IRS Issuing Number: Tax Tip 2024-88)   <常に確認> 詐欺師は、よく知られている慈善団体のように聞こえる名前を使用する...

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年末年始に日本へ里帰りされる駐在員さん必読! ~日本滞在中に手配しておくとよいTax関連資料~

アメリカへ駐在員として赴任されている方々の中には、日本ならではの 年越しやお正月を楽しみに、年末年始にご家族そろって日本へ帰省される方も多いと思います。 年が明けるとアメリカでは一斉にタックスシーズンへと動き出し、雇用主をはじめ、金融機関や政府機関がForm W-2(給与)、Form 1099(利子・配当・投資)、Form 1098...

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永住権放棄際に金融機関へ確認すべき3つのポイント

永住権放棄際に金融機関へ確認すべき3つのポイント

永住権を放棄して日本に完全帰国する際、「どの金融口座を残しておくべきか?」「口座の整理が必要か?」と考える方も多いでしょう。そこで最初に確認すべき重要なポイントは、「そもそも米国内の口座を帰国後も維持できるかどうか」です。永住権を放棄することで米国の非居住者となり、金融機関の扱いが変わる可能性があるため、帰国前に各金融機関の「非居住者への対応方針」を理解し、それに基づいた計画を立てることが重要です。この記事では、米国永住権放棄前に金融機関に確認しておくべき3つのポイントについて説明します。  ...

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Tax Credit: Inflation Reduction Act: インフレ削減法を最大限に活用する

イリノイ州金融専門規制局 (Illinois Department of Financial and Professional Regulation: IDFPR) はイリノイ州電力庁 (Illinois Power Agency: IPA) と提携して、インフレ抑制法を通じて利用できる税額控除について、公認会計士に情報を提供しています。今回はその中から抜粋して紹介させていただきます。 インフレ削減法に基づいて利用できる数十億ドルのエネルギー効率化およびクリーン...

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永住権放棄時に考慮すべき国際相続のポイント

永住権放棄時に考慮すべき国際相続のポイント

米国の永住権を持つクロスボーダー人が永住権を放棄する際、計画的に対処すべき要素のひとつは「相続」です。これには主に2つの観点があります。一つは、税法のコンプライアンスを遵守すること、もう一つは、出国税を回避するために純資産200万ドルの限度を超えないように管理することです。この記事では、日米クロスボーダー人にとって知っておくべき国際相続の一つの側面についてお話しします。   日米間の相続税・贈与税の違い  ...

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輸送費の資産計上計算方法について

多くの会社が日本にある親会社や日本以外の海外にある関係会社から在庫を購入されておられるのではないでしょうか?海外から在庫を輸入されると大きな輸送費が発生します。会計上では在庫購入にかかった輸送費は在庫の一部として資産計上し、在庫が販売された際に売上原価に計上される必要があります。しかし、商品を購入した際に輸送費を各商品に按分して(在庫の重さや金額等で按分)在庫の価格を算出する方法ですと、商品を購入するたびに按分計算をする必要があり、作業がかなり煩雑になります。しかし、この輸送費を各商品に按分する以外の方法でより簡素化した方法を取ること...

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米国税務の基礎、遺産税と贈与税

米国に永住している、または市民権を持っている多くの日本人、とくに退職を控えている、またはすでに退職している方々は、自分がこの世を去る日について準備することが必要です。 ところが米国に住む日本人があまり馴染みのない分野の一つが、米国の相続税や贈与税に関することです。特に、日米間の税制の違いが大きな課題となります。これらの違いを理解していない、またはこれらの違いを乗り越えるためにプロフェッショナルと連携しない場合、配偶者や子供、相続人の財務状況に大きな影響を与える可能性があります。...

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2024年個人の退職金積立口座:Traditional IRA & Roth IRA

個人退職金・年金プランは将来のための資産形成という意味では大きな役割を担ってくれます。個人の退職金積立口座は退職計画における重要なツールとなり得ます。退職後の計画を始めるのに早すぎるということはありません。個人退職金積立口座には、皆様が退職後の経済的安定を確保できる、投資を行うための税制上の優遇措置があります。これらは課税所得控除の対象にもなるため、毎年節税が出来るという点では、節税も資産形成と同じ意味であるということになります。これらの口座は銀行やその他の金融機関、生命保険会社、投資信託、証券会社等で開設することができます。...

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財務諸表レビューとは?

財務諸表監査、といえば会計士が何をするか何等かのイメージがあるかもしれませんが、会計士が財務諸表に意見を出すための作業として「レビュー」というのがあるのをご存じでしょうか?会計監査は必要ないが、やはり会社の財務諸表に大きな間違いがないかをチェックしたというレポートが欲しい、監査は費用も高いし時間もかかってしまうが、もう少し費用が低くて時間も短縮でき、かつ会計士が発行したレポートが欲しい、とお考えの場合は、財務諸表レビュー業務を受けられるのがよいかもしれません。今回は財務諸表レビューについて説明させていただきます。...

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永住権放棄時の海外口座対応:FATCAとFBARの基本

永住権放棄時の海外口座対応:FATCAとFBARの基本

米国の永住権を放棄する際、特に重要なのが、米国外に保有する銀行口座や投資口座に関連する税務義務です。米国には、海外資産を報告する義務があり、その代表的な規制がFATCA(外国口座税務コンプライアンス法)とFBAR(外国銀行金融口座報告)です。これらの規制は、米国市民や永住権保持者が海外で得た収入や資産を正確に報告し、税金逃れを防ぐことを目的としています。特に、永住権を放棄する前にこれらの規制を遵守しておくことが非常に重要であり、違反すると出国税(Exit...

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