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自宅の販売の際に米国連邦税では、キャピタルゲインつまり譲渡益に対して、非課税制度があります。今回は、この制度について、要点を説明します。
- 金額
夫婦で$500,000までのゲインが免税になります。シングルの場合は、半額の$250,000までです。具体例を挙げると、コストが$500,000で、販売価格が$1,000,000の場合は、免税枠を全額の$500,000使えて、連邦税は無税になります。
- 条件
大きく条件が3つあります。
- 夫婦の場合は、共同所有でも、配偶者の一人だけの所有でも構わないのですが、販売が起きた日から遡り5年間の期間中で、最低2年間、その家を所有していないといけません。
- 同時に同じ5年間の間に最低で2年間、自宅として使用していないといけません。自宅とはPrincipal Residenceの意味で、セカンドホームではいけません。二軒の家を保有している場合は、どちらが主たる居住用の家だったかで判定されます。
- 一度この免税制度を利用すると、以降の2年間は同じ制度を利用できません。つまり2年間の待機期間があるわけです。
これらをまとめると2年間の所有、2年間の居住、そして2年間の待ち時間が3つの条件と言えるのではないでしょうか?
- 追加の説明ポイント
3つの追加ポイントがあります。
- これらの3つの条件をクリアできなくても、仕事の理由、健康の理由、その他の予想外の出来事による理由の場合は、減額されたかたちでこの免税制度を利用できます。
- 配偶者がお亡くなりになった場合でも、上記の条件をクリアされている前提で、再婚されていない場合は、死亡後2年間は、$500,000の免税を利用できます。
- 離婚の場合でも、再婚していない場合は、離婚してから2年間はこの制度が利由生できます。
- 節税のアイデア
このルールの基で、どんな節税のアイデアがあるのでしょうか? 3つあると思います。
- 譲渡益が溜まっている家から、ダウンサイジングをして、非課税で得たゲインを自身の投資や、贈与に使用する。
- 不動産が安い場所に引っ越して、上記と同じく非課税の利益を他の目的に使用する
- Remodelをしながら、家の価値をどんどん上げて、2年ごとにこの免税制度を利用する。2年ごとに引っ越すことになりますが、非課税で、どんどん不動産所有の金額が増えるというシナリオです。(注意:州の譲渡益課税は免税になりませんので、注意してください。)
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